司法試験・予備試験の刑法対策として有用な『刑法演習サブノート210問 第2版』をレビューします。
本書の特徴、改訂ポイント、想定読者、他の演習書との比較について詳しく解説していきます。
1. 本書の特徴 – 使いやすい刑法演習書!
本書の最大の特徴は、主要な刑法の論点を事例問題形式で整理している点です。
- 正当防衛だけで7つの事案が収録されているなど、各論点ごとに複数の問題が用意されているため、体系的な学習がしやすい。
- 1論点=1事案 という形式で、論点ごとに整理されているため、論点集としての使い方 も可能。
- 事案の難易度は比較的優しめ で、初学者でも取り組みやすい。
- 解説が事案に即している ため、問題と解説の間に違和感がなく、答案イメージがつかみやすい。
一方で、答案例が掲載されていない ことが難点。
また、共著であるためか、問題によっては記載がやや曖昧な部分がある ものの、この手の書籍ではある程度仕方がない部分でもあります。そうした部分は深く考えすぎず、全体の流れを掴むことが重要です。
2. 改訂ポイント – 使いやすさが向上!
第2版では、いくつかの重要な改訂が行われ、さらに使いやすくなりました。
✅ 優先問題の明示
- 210問のうち、優先して解くべき問題に★マークが付与 され、初学者でもどこから取り組むべきかが明確になった。
✅ キーワードの追加
- 各問題の解説の上部に、その問題で**「覚えるべきキーワード」** が明示。
- キーワードを見て、自分で論点を説明できるかチェックする ことで、効率的な復習が可能に。
このように、単なる問題集ではなく、復習・学習計画に組み込みやすい工夫がされている 点が魅力です。
3. 想定読者 – どんな人に向いているか?
✅ 本書が適している人
- 刑法のインプット講義を一通り終えた初学者
- 刑法の基本論点をしっかり押さえたい人
- 刑法が苦手で再チェックしたい人
❌ 本書が物足りない可能性がある人
- 刑法が得意な人(やや簡単な問題が多いため)
- 長文事例問題を使って「あてはめ」の練習をしたい人
👉 そういった人には、司法試験・予備試験の過去問 や、より高度な演習書(例:旧司法試験の問題や『刑法事例演習教材』)などを併用するのがおすすめです。
4. 他の刑法演習書との比較
刑法は、他の科目と比較して演習書が充実しており、本書以外にも良書が多数存在 します。
- 『徹底チェック刑法』(短問形式で重要論点を効率的に学べる)
- 『刑法事例演習教材』(よりハイレベルな演習が可能)
- 『基本刑法ケースブック』(事例ベースで学ぶ体系的教材)
本書の位置づけとしては、「初学者向けの基礎演習書」という立ち位置 になるため、より発展的な学習をしたい場合は、これらの書籍も併せて検討すると良いでしょう。
(※各書籍の詳細な比較は、別記事にまとめる予定です!)
5. まとめ – 本書の評価
項目 | 評価 |
---|---|
網羅性 | ★★★★☆ (主要論点はカバー) |
使いやすさ | ★★★★★ (1論点1事案で整理しやすい) |
難易度 | ★★☆☆☆ (初学者向け) |
答案作成力の向上 | ★★★☆☆ (答案例がないため、他教材との併用推奨) |
✅ 本書の強み
- 刑法の主要論点を事例ベースで学べる
- 解説が簡潔で理解しやすい
- 第2版では★マークやキーワード付与で利便性向上
❌ 本書の弱点
- 答案例がない
- 高度なあてはめの練習には向かない
👉 初学者・基礎固めに最適な一冊!
刑法が苦手な人や、基礎から着実に演習を積みたい人におすすめの書籍です。
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