第1 はじめに
本記事は、「私の本棚~司法試験編~勉強法等」の2024年度アップデート版です。2021年に公開した前回の記事から書籍を更新しつつ、リンクを入れ替えたりして最新版に対応させました。
またこの間の指導経験や実際の利用に応じて感じた内容を改めて追記しました。
第1 はじめに
私が受験時代に使用していた本や読んだ本,現在指導に際して確認するために使用している本をまとめていこうと思います。利用方法なども一言二言で書いていきますので参考にしてください。また,同じ名称の本も多いので,通称なども使用していきます。
なお,すべてを私が購入し通読していたわけではなく,図書館で参照していたものも結構記載しております。
特にこれはというものは別途書評にします。本の分類基準は別途まとめ記事参照。
なお,引用しているものは最新版をに統一している予定です。私が受験当時に使用していた版とは異なります。
第2 予備本の外観
予備校本というと試験対策講座とかCBOOKとかデバイスネオ?なイメージがありますが、最近はあまり見ないですね。予備校本的な教科書も増えているので特に価値がなくなっているように思います。
第3 予備本のおすすめ紹介
短答過去問と論文問題集は極力除いて別途記事を作成しています。
そのまえに予備校一覧と私の感想はこちら※現在作成中です※
1 伊藤塾
⑴ 評価ー宗教?的な感じ
多くの方、特に大学生が使用している。なんとなく入信しても能力的に高い方なら補正して合格できるし、実際に教材もいいのだろうと思う。ただし学説的な部分が強いような感じがしたりする気がする。呉先生のコースはよさそうだが、塾長コースは憲法がほぼ政治的な話という話。
書籍については多数出ているが、やっぱり試験対策講座(しけたい?)のイメージ。しかし、最近これを買って使う人はいるのだろうか。
短答の『合格セレクションシリーズ』はよい(別記事で詳細詳解)。そのほかの書籍は以下参照。
① 試験対策講座シリーズ
ザ・予備校本という分厚さや情報量。今自分は普通に基本書でもOKなレベル
②伊藤真の憲法入門—講義再現版(第7版) 伊藤真の法律入門シリーズ
ほんとに学習する前に、ざっと読むと概要がわかるのでおすすめ。
③民法総則 第3版 (伊藤塾呉明植基礎本シリーズ 4)
伊藤塾の首席講師執筆の書籍。予備校本の中ではコンパクトでわかりやすい。また、一貫しているのでわかりやすい。民法等はよいと思うが、科目によってはその理解は…という部分もあるので要注意。
2 辰巳法律研究所
外観ー養老院
養老院といわる最古からある予備校。昔から答練が人気でかつては全国模試は最大の受験者だったが、今はTKC(伊藤塾)の方が多い。
書籍系は再現答案集や論文パーフェクト等の論文系が強いが、辰巳といったら趣旨規範ハンドブックシリーズですね。
①趣旨規範ハンドブックシリーズ
これに集約していくという勉強方法をする方が多い。まとめノートを一から作るよりはるかに楽なのでそういう使い方はおすすめ。
しかし、これだけで、インプットを終わらせようとするのはNG。しっかり判決や基本書等、ほかのテキストや問題を解いて自分流にアレンジすることが重要。
3 LEC
⑴ 外観
こちらも老舗予備校。入門講義の先生もそこそこおり、かつ司法試験対策講義もしっかりある。あと値段がとても安いので超おススメですが、なかなか利用者がいない…模試もかつては12月と3月で2回実施など非常に良かったのですが。
書籍としては、択一六法が秀逸。CBOOKも個人的には好きだが、何せ古いので紹介できないのが残念です。ほかに過去問集など以外に特徴的な本がないのは残念。
⑵ おススメ書籍
①完全整理択一六法シリーズ

択一対策といったらこれ。ミニコンメンタールとして辞書として使えます。憲法・刑法等では学説の図示があったり等、表やグラフでまとめっている部分がわかりやすいです。
何よりも条文の体系で論点を整理できることが最大のメリットです。7法+教養が出ていたはず(教養は市販ではないかも??)ですので、もし自分にフィットすると感じたら徐々に科目を増やしていくといいかもです。
②CBOOK
LEC版試験対策講座です。伊藤塾のものと同じです。どれにするかはあとはもう好みの問題かなと…
4 Wセミナー
⑴ 外観
最近は特にこれ!という印象がなくなってしまった予備校。昔から「本屋」とあだ名されていたような印象ですが…かつてはデバイスネオとか色々ありましたが、今はスタ100と逐条テキストくらいか…?
⑵ おススメ書籍
特になし
5 アガルート(AG)
⑴ 外観
論証集・一問一答と過去なかったものが出ており良い感じ。論証集は別で紹介したいかも?
⑵ おススメ書籍
①アガルートの司法試験・予備試験 総合講義1問1答 民事実務基礎
7法+実務基礎民事、労働・倒産があります。ここでは実務基礎民事を紹介です。
民事実務基礎は予備試験の口述対策ですごく使える書籍です。一問一答ですぐに正確に答える訓練を自習するのは大変です。この教材は赤シートで答えを隠して自分でそれができるので非常におすすめです。
②アガルートの司法試験・予備試験 合格論証集 商法・民事訴訟法 【第2版】
論証集は、『刑法・刑事訴訟法』、『民法』、『商法・民事訴訟法』と3冊ありますが、今回は『商法・民事訴訟法』を紹介。ほかの科目も使えますが、一押しを紹介。
アガルートの論証例は長いですが、キーワードが明示されておりわかりやすいです。趣旨規範ハンドブック的にまとめに使うのもありです。
特に刑法は構成要件定義集が付属しており使えます。それよりも何よりも、商法の紛争チェックシート部分が非常に良くまとまっており使えます。株主総会で問題になる条文や論点は?210条差止の時は?と紛争別に論点リストになっており、頭にいれておくと便利です。また、民事訴訟法の後半に1行問題対策として、各種定義の説明があります。これも答案例の形で概念を把握するのに使えるため、有効です。こういう点類書がないのもおすすめの逸品です。
※アガルートの講義受講している人は付属されていますので不要です。
第4 最後に
以上です。試験対策の用途に応じてカスタマイズされた書籍が多いので、しっかり原点たる基本書にあたる、条文判例を確認するようにすれば、外部記憶装置として使えるものが多いので、まずは実際にみて購入を決めましょう。
コメント